質問されたらまずYesNoで答える
A22「結論を言う」で説明した事を戦略だとすると、これから説明する「Yes/Noで答える」というのは、局所的な戦術の1つです。
局所的というのは「質問に対して」Yes/Noをまず言う・・・という意味ですね。
「相手の質問でコミュニケーションが始動する」時、「まず結論から言う」を具体的に言えば「YesNoで答える」になります。
例えば上司から「(頼んでおいた例のタスク)できた?」と質問されたとき。
これがこうで・・・と演繹法で説明を始めると、100%「要はできたの?できてないの?」と再質問がきます。
だったら最初から「できてるorできない」を答える。
YesNoで答えるということは、こういうことです。
本当にこれだけなんですけども、知らない人は知りません。
知っててもやらない人も多い。
なぜNoといえないのか?
これができない理由はいろいろありますが、その1つに「できてない」というと怒られる。
怒られるまではいかずとも、明らかに自分が不快な気分にさせられるから。
あるいは相手はそう思ってないけど、自分で自分を責めるから。
まず相手が明らかに攻めてくる場合ですが、ホワイト化が進む現代では、
「できてません」→「なにやってたの!」
のようなブラックな上司は淘汰されつつあるので、「できてない」とはっきり言いましょう。
有能な上司であれば、自分の指示出しがよくなかった。
相手のレベルを高く見積もりすぎた。
もう少し手順を詳しく説明したほうがよかった。
・・・など、相手に責任を転嫁することはありません。
少なくとも、僕が上司ならそう思います。
昔と違って、コンサルタントがカジュアル化してしまったので、上司にもいろんな人がいます。
ちょっと脱線しますが、昔コンサルがマイナーだったころは、本当にコンサルタントに興味がある人だけが業界に入ってきました。
でも、今はとりあえずコンサル業界いってみよう~でもいけてしまいます。
そしてコンサルファーム(会社)も厳選採用、精鋭集団というよりは、質より量・数で勝負的!な環境になりつつあります。
昔なら、コンサルの知名度がないため、ある程度コンサル知識がある人だけの集団でした。
つまり基礎知識のレベルが高いので言葉が少なくて済んだ話でも、今は丁寧に説明が必要です。
このような時代の変化を理解できずに、昔のやり方=とりあえす怒る、または、部下のせいにするヤバ上司も多いです。
数が増えるということは、集団の知的水準が低くなるということですからね。
一方で今どき、部下は上司を選ぶ権利がありますから、そういう上司ガチャに運悪く当たってしまったら、リセットしたほうが良いです。
とはいえそういう上司にあたってしまうのも、ある意味自分の運=実力でもあるので、リセマラを繰り返してばかりでもいけません。
どっちなんだい?と思うかもしれませんが、ビジネスの世界に正解などありません。
正解があるとすれば、望んだ結果が生まれたら正解。
やった後で、結果が良ければ正解、結果が失敗だったら不正解、後付け正解です。
学校と違って、ビジネスでやる前に正解はないんですね。
正解はないので、自分で数を試して、自分の正解を見つけるしかないんですよね。
上司ガチャの当たり判定とは?
じゃぁどうやって上司ガチャの正解を見つけるか。
一番重要な基準は「感情」ではなく、「思考」でコミュニケーションする上司かどうか。
思考タイプの上司なら「できてない」場合は、感情には時間を使いません。
できてない場合は何かそこにロジックの問題があるはずで、その問題を解決することに時間を使います。
人間味がないと思うかもしれませんが、ビジネスの世界は本来、人間味=感情は必要ないです。
感情で動くのであればそれは政治の世界であり、コンサルは不要で、必要なのはカウンセラーですからね。
タスクを依頼されたときにやること
話を本線に戻すと、タスクに関する質問されたらまず、Y/Nで答えるという話でしたが、タスク受託時の話も少し補足します。
上司から何かを依頼されたとき、依頼された作業の成果について、イメージを伝えるようにしましょう。
作業結果のイメージがないなら、その場でイメージがないと伝えてください。
できないと思われたらカッコわるいから、イメージはないけどできると答えておこう。
これ、昔の僕です。
でも上司にはバレバレで「確認してこない時点でたぶんできてこないけど、一度やらせてみるかな」と思ってます。
これ、意味ないので、とりあえず上司に嫌がられるまではできるだけ聞く。
上司の頭の中、思考、ここでは結果イメージを引き出す。
あるいは、とにかく知ってそうな人から情報を引き出しまくる。
これを心がけてください。
1人で抱え込まないことが大事
迷惑をかけないよう1人でググるというのは一般的な会社では重要かもしれません。
でも、コンサル業界では、違うんですよね。
本当のコンサルは「俺の時間を泥棒するな!」・・・とは思わないんですね。
むしろ質問されるのが好きでもあります。
もちろんそうじゃないエセコンサルも多くいますけどね。
だから相手が本当のコンサルなら遠慮せず、質問して情報を仕入れましょう。
例えば、質問すると「忙しいから自分で考えて」という人がいます。
これ、そもそも自分で考えるための材料=情報が足りてない、だから質問=情報が欲しいんですよね。
このとき忙しいから情報を出さないというのは材料なしで料理を作れといってるようなものです。
バカマウントは時間の無駄
それにどんな上司でもわからないことはわからないんです。
だから、誰でも「わからないから教えてください」はごく当たり前のこと。
頭のいい人は、自分がどこまで行っても、神様と比べたら無知であることを知っています。
神様と比べたら、全員バカだということは知っています。
その全員バカな中で「バカじゃないの?」というマウントに意味がない事もしっています。
そもそも、集団内のマウントに時間を使うよりは、知っていることはさっさと共有する。
そして、個々人の興味がある、未知の情報収集に時間を使ってもらったほうが、集団としてパフォーマンスが上がるからです。
逆に、バカほど「こうに決まってるよね!」という決めつけをよくやります。
僕の娘(小学生)が「こんなこともしらないの、バカなの?」と言われるのが嫌だといいますが、これも決めつけです。
バカほど1つの事象だけを切り取って決めつけます。
自信満々な決めつけをする人は一見すると自信があるから正しいのだろうと思ってしまいますが、そんなことはありません。
自信満々に騙されないでください。
視野が狭いこともありますが、そもそも決めつけたら可能性や成長がなくなってしまうわけで。
このような上司は避けて、アタリの上司を引いてくださいね。