これまでロジックで語ることの重要性を説明してきだんだけども。
具体的にはPEERの型を使おうという話だったけど、使い方を間違っていたら型を使っても通じないよ。
例えば、PEERの型をつかって、ロジックは誰が見ても問題ない。
でも、話が通じない。
こんな時、相手の知識レベルを見誤っている可能性がある。
我々は会話する時、これくらい相手も知っているだろうという前提で会話を始めてしまう。
自分が当たり前と思っていることは、相手も当たり前だろうと思って、いちいち説明しない。
これは無意識に「自分は世界を知っている」と思ってるから。
「自分は知っている」だから「相手も知っている」はず。
このような「当たり前」が自分の中にあります。
しかし、事実は違うんだよね。
私は知らない。だから、あなたも知らない。
これが事実ね。
自分が思っているほど「自分は何も知らない」し、「相手も何も知らない」のが現実ね。
真実は飲み会にあり
例えば、飲み会で自分のことばかり話して気持ちよくなっている人がいるけど、これは、私を知ってほしいという本能の現れなんだ。
つまり、本能的には「誰も私のことを知らない」ということを知っている。
だから、「私を知ってもらうため」に、しゃべりまくる。
逆もしかりで「あなたを知りたい」という体(てい)で、「あなたを知りたいという私を知ってほしい」。
それがかみ合って話が弾む。
日常にはこんな見えない構造があります。
無知な人ほどよくしゃべりますが、これは、社会(集団)から存在自体が不要と思われてしまうという恐怖からくるもの。
要は私は知っているというアピールをしないと、存在が不要と思われてしまう。
不要と思われないようにするための、知っているアピールがすごい人っているよね?
我々のDNAはビジネスと合わない
これは原始時代の150人程度のコミュニティを生き抜くうえでは大事なことで、我々は何万年もアピールをしてきた人のDNAを持っているわけね。
そして、そのふるまいを何万年も見てきたわけだよね。
でも、近年の、たかが200年しかない資本主義社会、ビジネスの場では、そのDNAが害となるんだ。
資本主義は分業制が基本なので、1人で会社機能のすべてを知ることは困難だよ。
コンサルタントを使うような大企業ならなおさらね。
近年はビジネスの多様化、高度化、ビジネスモデル自体の短命化によって、ビジネス全体を理解することが根本的に難しくなってるし。
根本的に難しいとわかってるのだから、わからないものはわからないといった方が誠実だね。
無理に、知っているアピールをする方が、イタイ人に見えてしまう。
会社には「こんなことも知らないのか!」という上司もいますが、そんな上司には「私が知らない=「こんなこと」を、なぜ知ってないんですか?」と言いたいね。
価値観の多様化が進んでるんだから、自分が「このくらい」「当たり前」と思っている、自分の価値観と相手の価値観は違ってあたりまえ。
だから、まず、「私は(あなた)をしらない」という基本的な考え方を身に着ける必要がある。
そして、考え方を作り変えるためには、実践すること。
まず、自分が知っていることは相手がしらない前提で話す。
具体的には小学生に話すつもりになる程度でちょうどいいよ。
でも、これが結構難しい。
小学生に説明するには、物事をチャント理解していないと言語化できてないと説明できないからね。
「大体わかるよね?」でごまかせないからね、小学生は。
○○って何?何?って、空気読まずにツッコミいれてくるからさ。
僕の娘もなかなか鋭いツッコミを入れてきて、そのたびに僕はいろいろと例を組み合わせて、考えて答えるようにしている。
良い訓練になってるよ。
というわけで、ビジネスでは小学生の子供に説明する「つもり」で話す。
これが相手に理解してもらえる会話ができるようになるコツってことね。
じゃぁ、今日はここまで。
お疲れ様。